テンション調整式ボールフリクションを作ってみた! ~効果と純正パーツでの製作法~
※この記事は、どんどん追記編集を行いますので、後からまた見て頂く方が良いと思います。
→2021/07/09 00:45 追記・修正
→2021/07/09 06:45 追記・修正
→2021/07/09 12:25 追記・修正
→2021/07/09 22:40 追記・修正
フリクションの皿って
・カーボン
・MM2用樹脂
・旧R246製樹脂(白)
・新R246製樹脂(黒)
と4種ありますね。
今回、そのフリクションの皿を抑えるパーツを3Dプリンタで製作された方がいらっしゃいます。
そのパーツを使うと皿への圧力が均一となり逃げない様になり、ガタが無くなる事でロールへの追従性を高めるという手法が紹介されました。
該当のパーツは右下のモノ(テーパーワッシャー)になります。
こちら、原理?を理解して、↑のような3Dプリンタにて出力する手法を持ってない人にもボールフリクションの効果を得られるようにという考えでイロイロ試してみました。
■ポイント
フリクションの穴に対して球面で触れる
→ロールが大きくなっても球面で押さえている為、皿が離れずに追従する。
↓の写真の様に左右にロールすると乗せていたOリングは、皿が斜めになるので浮いてしまいます。
しかし、押さえるパーツが球面だとずっと押さえ続けられるわけです。
この追従性、いかがでしょうか?
そして、球面で押さえ付ける事によりフリクションの皿のガタも無くなり、微細な動きにも反応してくれます。
※今回紹介しているOリングを使うVer.は、Oリングの変形によりポストや皿に密着して追従性を維持するものです。
樹脂ボールがスルスルだと、初期の動きが非常に良くて「スプリングのみ」とか「Oリング」より滑らかに反応してくれます。
コレが、今回の初期反応の”質の高さ”につながるんだと思っています。
樹脂ボール>Oリング>スプリング
この効果というか良さは、カーボンの皿の穴が大きくなってきたら瞬間接着剤などで調整されているエキスパートがいらっしゃるので、皆さんお分かりかと思います。
・ロール時の皿の追従性が上がる
・ガタが無く、微細な動きに反応する
ベストは、皿の穴の形とそこに触れるボールの形が一致している事になります。
↓の写真の通り、無加工の皿は大きさも違います。
テーパーを付けて、球面との接触を面とするのが良いのか、変えずに点とするのが良いのかは今後のテスト走行にて判断します。
と効果が分かったトコロで、京商純正パーツで同じ効果を得るための手法を考えてみました。
■共通部品(フリクションポスト)
フリクションのポストは、M2 16mmの鍋ビスとしました。
ポストの直径が2mmの方がボールを使えるので都合が良いです。
■共通部品(ナット)
上に付けるナットを締める事でスプリングテンションの調整が出来ます。
■共通部品(スプリング)
・フリクションダンパースプリング(MMタイプ用/4 Pcs) MZW220-1
ボールを使うと嵩張る為、ポストが高くなってしまいます。
なので高さを抑える為に、通常のスプリングでは無くこちらのパーツを使います。
硬さが1種のみになりますが、ナットを締めこむことでフリクションの効きを調整出来ますので問題ありません。
■Ver.1
AWD用の金属パーツを使う
・AWD DWS用アッパーロッドスペーサーセット MDW105
・Oリング(内径2mm外径4mm)
こちらは、赤スペーサーが金属でテーパー状で球面では無い為、Oリングに代替させています。
テーパー状の金属スペーサーは、スプリングの圧力を均等にOリング→皿へと伝える為に採用しました。
■Ver.2
黒の樹脂ボールを使う
・4.7mm ボール&スプリングホルダーセット(アルミアッパーアームセ MZW415-01)
コレがオススメです。
このボールは、片側が平らになっているのでそちらにスプリングが当たるように取り付けます。
こうする事でスプリングテンションが偏ることなくフリクションの皿に伝わります。
■Ver.3
フッ素のボールを使う。
・ハードフッ素コート4.7mmボール (MR-03) MZW413
・内径2mm外径6mmのワッシャー
コチラはボールの形が悪くスプリングに接触する部分がフラットでは無い為、多少硬さがあります。
後から、ボールとスプリングの間にOリング挟んだらいい感じで力が伝わるようなので、Oリングを挟む事をおススメします。
■Ver.4
皿をMM2用の樹脂に変える。
・モーターケースセット/MMⅡタイプ(MR-03用) MZ217
・4.7mm ボール&スプリングホルダーセット(アルミアッパーアームセ MZW415-01)
直径が小さいので、土台の穴に当たってしまう。
コチラは、穴の形が6角形になっているので、ボールの受けが良いのでは?と思ってやってみました。
ボールの厚み対策にもなるので試してみましたが、フリクションの土台の穴が大きすぎて、カコカコと当たってしまうのが難点ですね。
実走行テストは後日になりますが、フローリング路面でも効果を発揮したと聞いてますので、試そうと思います。
■まとめ
スルスルの樹脂ボールがオススメなのですが、ミニッツカップに出るには、今回紹介したパーツで構成する必要があります。
3Dプリンタで作成したものだったり、ミニッツ以外のボールを流用すると車検落ちとなります。
・ロール時の皿の追従性が上がる
・ガタが無く、微細な動きに反応する
コレを実現できるのなら何でも良いのですが、流石に純正パーツのみでは限界があります。
一番良さげな組み合わせは、
<ボール>
・デカラジ用の低フリクション樹脂ボール
→厚みが薄くなるようにカットする
このパーツの厚みによりピッチングダンパーの後端の高さが変わってしまいます。
出来る限り低く取り付けたいので、パーツ強度の限界と相談しながら出来る限り薄くした方が良いと思います。
<フリクションの皿>
・カーボンのフリクションの皿
→穴径を3.5mm~4.0mm程度に広げる
→断面をテーパー状に加工
※球面とキレイにマッチさせる
なのですが、意図的に加工する事になるので、レギュレーション違反となります。
■本日のワード
樹脂のスルスル素材って他にあるんだろうか